こんにちは、ひいろです。
今日は、ちょっと真面目に調べごとをします。
見づらい点もあるかと思いますがご了承ください。
緊急事態宣言発令&自粛で外出が減りましたよね。
特にGWは帰省ラッシュの渋滞が発生しない珍しい光景が見られました。
ニューヨークでは歩行者交通事故死58日間ゼロの最長記録が達成されたとか…
となると、自粛の効果で交通事故も減少したのでは?
気になったので調べてみることにしました。
4月の交通事故
過去データとの比較
交通事故に関する統計交通事故統計月報のデータを使っています。
2020年4月に発生した全国の交通事故について1年前と比較してみると…
発生件数 | |
2020年4月 | 103,534 |
2019年4月 | 127,754 |
自粛の効果で2万件ぐらい減少してる!
と飛びつきたくなったんですが、ちょっと待って。
去年がたまたま事故が少ない可能性もある。
ということで、2016年分まで調べました。
4月 | 発生件数 | 負傷者数 | 死者数 |
2016年 | 159,249 | 195,983 | 1,240 |
2017年 | 153,490 | 188,493 | 1,117 |
2018年 | 140,758 | 171,246 | 1,115 |
2019年 | 127,754 | 154,444 | 1,002 |
2020年 | 103,534 | 123,691 | 961 |
確かに2020年4月は他の年と比べて交通事故が最も少ないです。
しかし、こうしてみると2016年から交通事故は毎年減少しているんですね…

統計的に有意な差なのか調べることができる方はぜひお願いします。
大学生の時に多少やってたはずなんですが下手に間違った結果を乗せるわけにもいかないので….
前年度比による比較
先ほどのデータから得られる情報を探ります。
まず、それぞれの年の前年度比のデータを算出してみます。
4月 | 発生件数 | 負傷者数 | 死者数 |
2017年 | -4% | -4% | -10% |
2018年 | -8% | -9% | 0% |
2019年 | -9% | -10% | -10% |
2020年 | -19% | -20% | -4% |

2020年4月は2019年4月よりも事故が19%減少しています。
自粛の効果!と言いたくなるような見事な減少を見せています。
事故の発生件数が少ない分、負傷者も少なくなっているみたいですね。
ただ、死亡者数はあまり影響を受けていないように思えます。
1件あたりの負傷者数
交通事故1件当たりの負傷者を算出してきます。
4月 | 1件あたりの負傷者数 |
2016年 | 1.23人 |
2017年 | 1.23人 |
2018年 | 1.22人 |
2019年 | 1.21人 |
2020年 | 1.19人 |
1件あたりの負傷者数は毎年1.2人前後だと分かりました。
個人的な考えとして、
事故が多い年は重大な事故も多くなる→1件当たりの負傷者が多くなる
のかなと思っていましたが、そうではありませんでした。
交通事故の発生件数にかかわらず、1件当たりの負傷者数はだいたい毎年一緒。
交通事故に占める死亡者数の割合
では、死亡者数はどうでしょうか?
交通事故発生件数に占める死者数を調べてみました。
4月 | 死亡者数の割合 |
2016年 | 0.78% |
2017年 | 0.73% |
2018年 | 0.79% |
2019年 | 0.78% |
2020年 | 0.93% |
だいたい毎年0.8%に届かないくらいなんですね….
分析せずに見かけの数値だけで語るのは良くないんですが、
2020年4月は交通事故に占める死亡者の割合が多かったようです。
となると、1件当たりの負傷者数は例年通りだったけれど死亡者割合は増加してしまった…?
不思議な結果ですね。
(くどいですが、統計学的な検証はできていませんので…)
仮説を立ててみる
交通事故が毎年減少していることが分かりました。
では、その理由は…?
①高齢者の免許返納が進んでいる?
②自動ブレーキなど車の安全性が高まっている?
③車離れが進んでいる?
④取り締まり強化・重罰化の影響?
などでしょうか。
発表されているデータを探せば、何か関係が掴めそうです。
問題は、今年の4月に発生した事故は例年より死亡率が高かったという点です。
①空いていることをいいことに、スピード違反など危険運転による事故が増加した?
②宅配需要が高まった分、トラックや自転車による大きな事故が起こった?
ほかにも自粛が与える影響を考えてみたのですが、
・1人で運転する人が増加したため、同乗者の負傷者が減少
・同乗者がいない分、気が抜けて大きな事故につながる
・宅配サービスでの単車、自転車事故の増加
・ストレス発散で危険運転
色々いい影響も悪い影響も考えられますよね。
なかなか難しいです。
仮説を確かめるためには、膨大なデータを参照してこなければなりません。
仮説の検証は、また今度ということで…。
まとめ
2020年の4月を過去4年間の同月と比較していえることは、
・最も交通事故件数・負傷者数・死亡者数が少なかった。
・1件当たりの負傷者数は例年通りだった。
・事故に対する死亡者の割合は例年より0.1%ちょっと高かった。
です。
救急搬送される負傷者が減ったことで、その分病院がコロナ対応に人手を回せるようになっていたらいいですね。
ひとりひとりの心がけで防げる事故は回避していきましょう。
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